2012年から約2年を掛けて行なってきた<舘野泉フェスティバル-左手の音楽祭>も昨年11月10日の東京オペラシテイーコンサートホールでのコンサートをもって無事終了いたしました。左手作品のみによる音楽祭など前代未聞のことで無謀とさえいわれもしましたが、全16回が毎回異なるプログラムで構成され、手応え充分な充実した音楽祭となりました。左手のピアノソロ作品のみならず三手連弾曲、さまざまな編成による室内楽曲、そして幾多のピアノ協奏曲など、限りない可能性を含んだ立派な作品がこの音楽祭の間に誕生し、豊穣な稔りを日本の音楽史の上に刻みこむことが出来たのです。日本を代表する作曲家達に加え、アルゼンチン、アイスランド、アメリカ、フィンランド、エストニアの作曲家達からも多くの立派な作品が寄せられました。「舘野泉左手の文庫(募金)」への寄付で新作の誕生を応援してくださった方々にも感謝。改めて皆様に深くお礼を申し上げます。
「左手の音楽祭」が終わって半年。いまも多くの作曲家からピアノ協奏曲、ピアノソナタ、室内楽作品などの新作が寄せられており、今後はそれらを演奏する機会も探っていきたいと考えています。
音楽祭で出会った実りを慈しみ、これからの活動がなにをもたらしてくれるのか、踏み出さないことには何も分かりませんが、喜寿を迎えたその一歩です。
これからもどうぞよろしくお願いします。